「皮脂の取りすぎ」、「皮脂出口をふさぐ」手入れは致命的

ヘルス・ケアで一番間違いが多いのがシャンプーです。
シャンプーの種類、一回に使用する量、そしてシャンプーのやり方など、多くの方が間違った選択をして、そのためにみすみす髪の毛にダメージを与えているケースが多いか
らです。
スーパーでは、たくさんの種類のヘアー用品が売られています。
シャンプー、育毛トニック、スプレー、ムース、ジェル……。
シャンプーひとつとってみても、製品によってその質には微妙な差があります。
シャンブー自身に問題があるケースもあります。
最近のシャンプーには、リンスやトリートメントの成分がたっぷり入っているものがあります。
それはそれで正しいのです。
でもそれを常用していると、かえって逆効果になってしまうことがあります。
リンスもトリートメントの成分も、簡単に言ってしまえば、髪の毛を油の膜で包み、なめらかに水分を保つものです。
だから髪自体の健康には、とても効果的であると言うことはできます。
しかし、シャンプーというのは髪の毛だけではなく頭全体を洗うもの。
必然的にシャンプー液は頭皮にもついてしまいます。
するとこれはたいへんです。
頭皮自体も油の膜で包んでしまうことになるのです。
本来ならば、頭皮からは、自然に脂が出てきて油膜をつくり、そしてその脂が髪の毛まで広がり、コーティングしているのが正常な姿なのです。
この作用をリンスとトリートメント成分でできた油膜は阻害してしまうのです。
髪にとって皮脂とは、とても大事なものです。
この皮脂の出る所である頭皮をふさいでしまうようなシャンプー液は使用しないほうがよいでしょう。
次に使用する量です。
これが問題です。
二倍の量を使えば、頭髪の汚れが二倍落ちるか――といったらそんなことはありません。
むしろ「量の副作用」で髪の毛にとっては害になってしまいます。
シャンプーは、汚れを取る力は抜群です。
でも食器洗いに使う洗剤と同じくらい強力なものだと考えて、使いすぎには気をつけましょう。
二度洗いをしないと気の済まない人は、シャンプーを二倍に薄めて使うことです。
それから、洗髪の回数の問題もあります。
これらが適正に行なわれた上で、さらにシャンプーに対する考え方を変えなければなりません。
つまり、汚れを落とすシャンプー から、髪の毛の手当てのためのシャンプーへの切り換えです。
『手当て』と言うくらいですから、シャンプーするときには、両手の指の腹で頭皮を軽くマッサージしてやる気分.…。
大切なのはマッサージとしてのシャンプーです。
このように、シャンプーはそのやり方によっては思わぬ副作用をもたらしてしまうことがありますから要注意です。
シャンプーのやり方を間違えてしまうと。せっかくの効果もかえって害になるケースはいくらでもあります。

毎日髪を洗うのはやめてください
それではここで、洗髪常識について、質問があります。
次の①から⑤のうち、どれが正しいと思いますか?

①髪の毛は、洗っても洗っても洗いすぎるということはない。
②髪の毛はむしろ、あまり洗わないほうがよい。一週間に一度でたくさん。洗いすぎると髪の毛の寿命を縮める。
③適度な皮脂(頭皮の脂分)を保つためには、一日一度の洗髪が必要だ。
④朝シャンほど素敵なものはない。
⑤頭髪の汚れを解消し、しかも頭部の皮脂分を適正に保っためには、二日に一度くらいの洗髪がもっとも望ましい。

――さて、正解はどれでしょう?
正解は⑤です。
世の中には、洗髪大好き人間がいます。
もう朝洗って夜洗って……。
頭髪の清潔さを保つのは結構なのですが、これもすぎると害になります。
なぜシャンプーのしすぎがよくないかというと、それは頭皮の脂分(皮脂)を奪ってしまうからです。
皮脂は毛髪の成長にとってとても大事な成分ですが、洗髪のしすぎによって皮脂が流れてしまうのです。
皮脂が流れてしまうと、頭皮はツルツルしなくなりパサついてきます。
水分不足です。
当然、髪の毛にも影響して、髪の毛自体もパサついてきます。
「髪の毛の弱っている人ほど、皮脂が少ない」のです。
もともと皮脂の少ない人が、シャンプーのしすぎで少ない皮脂をさらに流してしまっては、髪の毛のダメージは深刻です。
若い女の子たちに大人気の朝シャン。
あれは確かに、清潔感という意味で精神的な安らぎになるでしょう。
でも髪の毛のためを思えば、毎日の朝シャンはかえってよくないのです。
洗い髪のまま通勤する若い女性は、少なくとも洗髪効果の上ではなんの得もありません。
きれい好きという気持ちを満足させることはできるでしょうが、その一方で時間に追われ、あわただしく洗髪するストレスもあるでしょう。
洗髪の場合、シャンプーを使う前にゆっくりお湯だけで流すのがベターですが、朝シャンではこうした手間をかけられないでしょう。
それに、朝の短い時間にあわただしくやるシャンプーは、頭皮のマッサージ効果という意味でも得はありませんね。
なんにせよ、朝シャンをゆっくりできる人はいざ知らず、ふつうは短時間にあわただしく洗うしかありません。
それに比べたら、夜、お風呂に入りながらゆっくり時間をかけてシャンプーしたほうが、気分的にもいいのではないでしょうか。
もちろん、「抜け毛が怖いから」と全然頭を洗わないのも困りものです。
これは要するにバランスの問題。
シャンプーから二日目でちょっと脂っぽくなり、三日目にベタベタになるくらいが、ふつうの皮脂の状態ですから、洗髪は二日に一回、というのが理想的でしょう。

シャンプー前のオリーブオイル、これが頭皮を守る秘密
洗髪のとき、指の感触はとても大切です。
というのも、最初にお湯をかけて軽くすすぐとき、五本の指を開いて頭髪の中にスーッと通します。
ここでなんのひっかかり感もなくスーッと通れば、その方の頭髪は健全です。
逆にギスギスとひっかかるようなら、その方は要注意です。
まして抜いた指に抜け毛がついてくるようなら、その方の髪の毛のダメージはかなり進行していることでしょう。
放っておいたら、すぐハゲです。
でも大丈夫です。
方法があります。
そういう人には、オリーブオイルが推奨されます。
つまり、こういう方は皮脂が不足していますから、そのままシャンプーを使うとさらに皮脂まで流してしまうことになります。
そこでシャンプーの前にオリーブオイルを頭皮にすりこんでやるのです。
こうすると、頭皮の皮脂はたっぶりとなり、シャンプーで流しても必要な量が残ります。
オリーブオイルの必要のない方の場合は、シャンプー前にお湯すすぎを行ないます。
洗髪の基本は、まずお湯だけで先によくすすぐことです。
これだけで汚れの半分以取れます。
最初にお湯で十分に流すのです。
その際も、お湯の温度は、あまり刺激がないように、ぬるめにしておいたほうがいいでしょう。
それからシャンプーを使います。
これは頭に直接つけず、まず手のひらに取ってから髪の毛にまんべんなく行き渡るようにつけます。
量は、できるだけ少なくすることです。
そのためには、シャンプーは一度につけずに、面倒でももう一方の手の指に少しずつつけて頭髪の前側、左右の横側、てっぺん部、そして後頭部と何度もつけましょう。
男性はどうしてもパッパッとシャンプー液を頭につけがち。
ポンプタイプのシャンプーが増えてきたので、あまりしないでしょうが、なかには、直接、塩、コショウするようにボトルからふりかける方もいるようです。
これはいけません。
それからいよいよ最後の仕上げ。
両手の指の腹を使って、ゆっくりと丹念にマッサージをしながら洗います。
そのときの注意は、決してツメを立てないことです。
ツメを立ててマッサージすると、頭皮に傷がつきます。
そこにバイ菌がつき、カサブタになったり、悪くすると化のうしてしまいます。
指の腹を使って、じっくりマッサージするのです。
指の腹マッサージは、まず側頭部から始めます。
左右両方の側頭部から、指を小刻みに上下させてマッサージしながら、頭のてっぺんまで上へ移動させていきます。
次は後頭部です。
後頭部も両手を使いましょう。
親指以外の四本の指の腹を使って、後頭部の真ん中に引いた縦のラインへ向かって左右にジグザグにマッサージしながら、頭のてっぺんまで移動していきましょう。
前頭部も、生えぎわより頭頂へ向かって小刻みにマッサージしながら、頭のてっぺんまで移動していきます。
そして最後に、いよいよ頭頂部です。
頭のてっぺんをマッサージします。
ポイントは頭の一点です。
ツボでいうところの「百会(ひゃくえ)のツボ」と、「上星(じょうせい)のツボ」を、中指の腰で丹念に押してやります。
上星のツボとは、前髪の生えぎわの中心から、上へ約2センチほど上がったところです。
また、百会のツボとは、頭のてっぺんを通って両耳を結ぶ線と、顔の中心と頭のてっぺんとを結ぶ線とが交差するくぼんだ部分です。
以上が正しい洗髪マッサージのやりかたです。
では、どうしてこんな順序でマッサージをするのでしょうか。
それは頭部(頭皮)への血液循環をよくするためなのです。
むろんラクな作業ではありません。
指も腕も疲れます。
でも洗髪でもっとも大事なのがこの作業です。
根気よくやりましょう。
では、どれくらいの時間をかけてやればいいのか?
本来、長い時間をかけて、ゆっくりやればやるほど、よいです。
最低でも5分はやってほしいところです。
そんなことからも時間のない朝シャンなどではなく、夜、あとは寝るだけの体制を整えてゆっくり入浴し、じっくり洗髪に時間をかけるのがベスト。
そして洗髪が済んだら、髪がパサついている人の場合は最後にもう一度、オリーブオイルかヘアクリームを軽く髪全体にすりこんでおきましょう。

◆シャンプーで髪を傷めないポイント
●洗髪前にオリーブオイルを頭皮にすりこむ
●シャンプー前にぬるめの湯でまず汚れを落とす
●シャンプー液は一気につけずに頭の各部に何回かに分けてつける

◆頭皮を癒すシャンプーマッサージ
①側頭部に指の腹をあて小刻みに上下させながら頭のてっぺんまで移動させていく
②後頭部の中心線へ向って左右にシグザグ動かしながら、上へ移動する
③前頭部も生えぎわからてっぺんへ
④最後に頭のてっぺんと、ひたいの生えぎわより2センチ上がった部分を押す

「フケも取りたい、ハゲたくない」ならこの手
フケが出て困るという人は、たいていの場合、シャンプーの使いすぎによってかえって肌を痛めている人が多いものです。
フケ症の方は、洗髪の前にオリーブオイルかベビーオイル、できればツバキ油を頭皮によくすりこんで、それをお湯でいったんよく流してから、改めてシャンプーを使うのがよいでしょう。
こうすると頭皮を痛めません。
ところがそれがめんどうだというので、すぐフケ取りシャンプーに頼る方がいます。
これはちょっと考えものです。
なぜかというと、このフケ取りシャンプーには硫黄分が入っている製品があります。
この硫黄分が、古い頭皮をとかしてしまうことがあるのです。
硫黄分の入った温泉は、肌をきれいにしますが、これも、肌の表面の老廃物をとかしているから、入浴後にツルツルとなめらかになるのです。
しかし、頭皮はちょっと違います。
つまり頭皮にとっては効果が強すぎるのです。
古い頭皮というのは、つまりフケの元のことです。
そこで頭皮の角質層がフケになってはがれる前に、フケの元ぐるみ溶かしてしまおう――という薬剤です。
したがって一度目はよく効きますが、しだいに効き目がなくなってきます。
フケ取りシャンプーは常用せずに、一カ月に一度くらいにしておいたほうが賢明です。
シャンプーを使う前に一度お湯で洗っておくと、シャンプーは小さじ一杯程度で十分に洗髪効果が出ます。
それでいいのです。
さらに、もうフケが出なくなった後もフケ取りシャンプーを使い続けている人がいます。
フケ取りシャンプーがまだ残っているのでもったいない、同じシャンプーなんだから問題はないだろう……と使い続けるのです。
これはもうたいへんです。
頭皮はそれこそカサカサになってしまい、かえって血行を阻害してしまいます。

 

この記事を書いた人
狭山清美

毛髪診断士、管理栄養士、フードコーディネーター
1984年生まれ。さいたま市出身。2児の母。
大妻女子大学管理栄養士専攻コースを卒業後、管理栄養士資格を取得。
健康食といわれる和食の利点を活かしつつ毛髪効果のある「和料理」を提唱する。趣味はマンガ(ワンピース)。

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