カラーリンス・ヘアカラーをどうしても使いたいなら・・
「ずいぶん増えてきたわ」
髪をかきあげるたび、白いものがちらりほらり。
女性は年齢でファッションを限定することなく、実に自由に、さまざまなファッションを楽しんでいます。
5つか6つ、いえ、10歳は若く見える人もなかにはたくさんいます。
「でも、やっぱり年齢には勝てないわね」
白いものを見つけるたび、若く見えることと、実年齢は違うのだと、つくづく思い知らされてしまうと、思っている女性もいることでしょう。
そこで登場するのがカラーリンスです。
シャンプーのあと、いつものリンスをつけるのと同じように使うだけで白いものが黒髪に変身する。
その手軽なところがうけたのでしょう。
白髪が目立ちはじめた女性の中には、カラーリンスを使っている人が多いのです。
見ための若さは、たしかに保つことができるでしょう。
カラーリンスは、逆らえない年齢に若々しさを与えてくれます。
しかし、警鐘を鳴らさずにはいられません。
外見の若さを取り戻した髪が、実際は急速に老化に向かっているのです。
また、自宅でできるヘアカラーも、白髪を染めることのほかに、若い女性の間では流行しています。
長いソバージュに茶色い髪。
若い世代には茶色の髪が流行れば「私もやってみようかな」と思うのは、仕方のないことかもしれません。
手軽にできる商品が登場したことが、茶色い髪の若い女性が増えた原因でもあるでしょう。
しかし、長い年月を健康な髪で生きるためには、一時的にせよ、髪を傷めるヘアカラーは、避けてほしいです。
カラーリンス・ヘアカラーを使っている人の脱毛の状態を見ると、毛根部に細かい粒子のようなものがびっしりとついています。
健康な髪の毛根は白く丸くなっているのに対して、カラーリンス・ヘアカラーのそれは黒く汚れていて、毛乳頭の太さは半分もないくらいです。
使いはじめてから抜け毛が多くなり、1日100本以上は抜けると言います。
正常な状態で1日の抜け毛は50~60本ですから、100本の抜け毛は、明らかに異常です。
不純物が毛穴につまり、正常な髪を育てる毛乳頭の部分の活性化が抑えられているために抜けやすくなり、次の髪が生えかわるときに細い髪しか育たないからです。
細い髪は生命力が希薄です。
抜け毛が増えてしまうのは、当然の帰結と言えるのです。
カラーリンス・ヘアカラーを使って脱毛した髪の毛根についているのは顔料です。
顕微鏡で覗くとそれがはっきりとわかります。
それは髪にとって吸収されない異物。
水道管に異物が詰まると水は流れなくなりますが、それと同じ状態が頭皮に起こっていると考えられます。
栄養が髪に流れなくなり、その結果、その部分の組織が退化してしまっているのです。
健康な髪を育てるには、体の内から、外から正常な状態を保つことがもっとも重要かつ基本的な条件です。
カラーリンス・ヘアカラーはその外からの条件を疎外しているものです。
リンスが登場した当初、その使い方にはさまざまな誤ちがあったのではないでしょうか。
柔らかく、香りよく。
そうしたリンスへの期待は、しっかりと洗い流す過程を省いてしまったように思えます。
カラーリンスならなおのこと。
白い髪を黒く染める意識が働けば、十分に洗い流さないこともあるに違いありません。
結果はどうでしょう。
髪には弾力がなくなり、抜け毛が多くなり、生え変わる髪も細く、生命力に欠けたものとなってしまうのです。
女性に髪の悩みが増えてきたのは、いろんな要素が絡みあっているにせよ、こうした髪に大きなダメージを与える商品群が安易に使われていることにも問題があります。
若さと引き換えに大事な髪をなくしているとしたら、それはやはり本末転倒と言わざるを得ないのです。
それでもカラーリンスを使いたいというのであれば、使ったらすぐに洗い流すこと。
また、ヘアカラーの場合は、つけている時間をできるかぎり短くし、洗髪時によく洗い流すこと。
要するに、外出時だけにするか、昼間の間だけ使用して、外から帰ったらすぐに良質のシャンプーで洗い流すことです。
特に就寝中は必ず、ヘアカラーを洗い流してからお休みください。
これはとても大切なことです。
どうしても使いたいのであれば、以上のことをしっかり守った上で使ってください。
健康な髪のために、この条件は必ずクリアして使うようにしましょう。